パタゴニアで一番有名なのは、メーカー「Patagonia」のロゴとして有名なフィッツロイだと思います。
あのロゴだけではフィッツロイがどんなものか正直よく分かっていませんが、今回フィッツロイに登ってみて、その魅力を思い知らされました。
僕が出会った旅人は例外なくフィッツロイは凄かったと言っていた意味がよく分かりました。そんなフィッツロイを今回はご紹介したいと思います。
フィッツロイのトレッキングあれこれ
フィッツロイへはエル・チャルテンの街から片道約12kmの道のりです。
フィッツロイへは無料でトレッキングが可能です。これはチリのトレス・デル・パイネとは大きな違いです。
またフィッツロイにもキャンプサイトがいくつかありますが、それらも全て無料です。ただし、キャンプ用品や食事は全て自分で運ばなければならず、パイネのようにお金を払って何かのサービスを受けるということはありません。
キャンプ用品は街の中でレンタルすることができます。
僕が知っている限りでキャンプ用品を安くレンタルしているお店はこちらです。
この「Serac Expediciones」という所が一番良いと思います。
料金表も載せておきますので、参考にしてください。
フィッツロイのキャンプサイトは2ヶ所ほどあって、途中の湖の近くにあるキャンプサイトかフィッツロイから1時間ぐらい降りた麓のところです。
基本的には麓のところに多くの人が泊まります。
ちなみに僕の友人は街のレンタル屋さんで寝袋だけ借りて、テント無しでキャンプサイトに2泊3日したと言っていました(笑)
日帰りトレッキングの朝は早い
僕の場合は日帰りでトレッキングなので、朝早く出発します。
目的は朝焼けに燃えるフィッツロイです!
これを見るためには、まず日の出時間を調べておかなければいけません。大体のホステルの人が日の出の時間を知っていると思うので、聞いておいてください。
そして、トレッキングの時間に合わせて出発時間を決めます。トレッキングの所要時間は約4時間です。
僕の場合は朝の7時ぐらいに日の出だったので、それに合わせて余裕を持たせた2時に出発しました。
ちなみに日帰りトレッキングの場合は、このように深夜出発になるので、懐中電灯は必須です!携帯のライトとかはやめた方が良いと思います。
それと周りが暗くて、道が分かりにくい上、少し分かれ道や幅の広い場所も少しあるので、非常に迷いやすいです!
僕の友人は1時間半ぐらい迷って、全然別の場所に行ってしまったため引き返すことになったと言っていました。
僕はそれを聞いていたので、maps meを確認しながらトレッキングを行なっていました。
それでも少しmaps meから目を離した隙に、違うところに進んでしまっていて、若干の時間のロスをしました。それぐらい真夜中のフィッツロイトレッキングは迷いやすいので、携帯は地図用として持っておいて、懐中電灯は別で用意したほうがいいと思います。
治安的にはそんなに悪くはないと思います。違う女の子の友人は、キャンプが嫌だったために、深夜のフィッツロイトレッキングを3日連続で、しかもたった一人で行ったと言っていました。
周りは暗いので怖さはありますが、治安としては悪くないのだと思います。
頂上付近は注意
フィッツロイにいよいよ近くなってくると標高も上がって、一気に気温も下がってきます。
道もトレッキングというより岩山をよじ登っていくというような感じです。
僕が行った時期は3月の終わりの方で、シーズンはほとんど終わっているような時期でした。そのため、気温が非常に低くなっていて、昼間に溶けた雪解け水がまた凍ってツルツルの氷が張っていたため、かなり滑りやすくなっていたのです。
岩山の足をかける部分が凍っているような状態だったので、何回も滑りながら、こけそうになりながら登っていきました。
正直かなり危なかったです。
慎重に進みますし、滑らないように踏ん張りながら進むので、時間もかかるし、かなり疲れます。
結局4時間半ぐらいかけてようやく到着しました。
燃えるフィッツロイ
フィッツロイの麓にある湖「Laguna de los tres」を観ながら、焼けていくのを待ちます。
日の出時間が近づいてきて、夜が明けていく・・・
徐々に日が当たってきて、フィッツロイが燃えるのかと思ったけど・・・
全然焼えてこない・・・後ろを見ると
日の出の方向が燃えていました・・・これでは燃えるフィッツロイを見るのは無理かと思って、ただボーッとフィッツロイを見つめていたら、突然
急激に赤くなって燃えた!!!
やはり雲が多くて全体は赤くならなかったんですが、思っていた以上に赤くなったので少し感動しました!
この燃えていた時間は本当に短くて2-3分といったところじゃないでしょうか。
一瞬にして終わった燃えるフィッツロイは、最高の感動を残していってくれました。
このフィッツロイ自体がまずカッコ良かったのもあるし、雲に隠れながらも陽の光がフィッツロイをしっかり照らしてくれたおかげで一瞬にして偉空間に連れていってくれました!
フィッツロイにだけが赤い陽の光が届いているという光景もすごく不思議だったし、本当にメチャクチャ良かったです!
他の旅人が感動するのも納得でした。
紅葉のフィッツロイ
その後夜が明けたフィッツロイのトレッキングコースをまた街に向かって戻っていきます。
3月の終わりということで周りの木々も徐々に秋へと向かう紅葉に入っていました。
それとフィッツロイの光景もとても素敵でした。
フィッツロイの雄大な姿と眼前に広がる紅葉の木々達がマッチングしすぎていました。
確かにシーズンは終わりで、環境の厳しい中のトレッキングではありましたが、この光景は見る価値が十分にあると思います。
しかも日中にトレッキングコースを歩くとよく分かるのですが、色んな場所からフィッツロイは見ることができます。
その周りの景色が変わるたびに違ったフィッツロイを見ることができて、非常に楽しい帰り道でした。
パタゴニアのベストスポット
フィッツロイのトレッキングはパイネと比べて楽だよと言われていたのですが、やはり日帰りで帰ると往復約24kmの道のりはトレッキング初心者には厳しかったです。
ですが、それを含めてもフィッツロイの男前な立ち姿と燃える姿はパタゴニアの中でもベスト1,2位を争う光景だったと思います。(ペリト・モレノの氷河の洞窟と優劣付けがたい)
ここにきてメーカー「 Patagonia」がなぜパイネでなく、フィッツロイの姿をロゴにしているのかもよく分かりました。
この場所はパタゴニアに来たら絶対にくる場所ですね!